「退職願」と「退職届」は同じじゃない?
転職や退職を考えるとき、よく聞く「退職願」と「退職届」。
言葉が似ているため、同じように使ってしまう方も多いですが、実は意味も使い方も大きく違います。
この記事では、退職願と退職届の違いや、どちらをいつ出すべきか、実際の書き方例まで解説します。
円満退職を目指すなら、ぜひ参考にしてください。
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退職願と退職届の違いとは?
項目 | 退職願 | 退職届 |
---|---|---|
意味 | 退職をお願いする文書 | 退職を最終的に届け出る文書 |
法的効力 | 会社が承諾するまでは効力なし | 提出と同時に効力が発生する(原則撤回不可) |
提出の目的 | まずは意思表示 | 最終的な意思確定 |
撤回 | 承諾前なら可能 | 基本的に撤回不可 |
ポイント
退職願は「お願い」、退職届は「届け出」です。
つまり、退職願はまだ交渉中、退職届はもう決定事項という位置づけになります。
退職願が適しているケース
以下のようなケースでは、まず「退職願」を提出するのが一般的です。
- 上司にまず退職の意思を丁寧に伝えたいとき
- 円満退職を希望しているとき
- 退職日や業務引き継ぎについて相談したいとき
退職願を出すことで、会社と円滑にコミュニケーションが取れ、退職までの準備がスムーズになります。
退職届が必要なケース
「退職届」は以下のような場合に適しています。
- 会社との退職日が確定している
- 一度退職願を出して承諾された後の正式手続き
- やむを得ず即時退職したい(体調不良・ハラスメントなど)
退職届を出すと撤回が難しいため、提出のタイミングには注意が必要です。
退職願・退職届の書き方例(縦書き想定)
● 退職願の書き方
退職願
私儀
このたび、一身上の都合により、
令和○年○月○日をもちまして
退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
令和○年○月○日
営業部 山田 太郎 ㊞
株式会社〇〇
代表取締役社長 〇〇 殿
● 退職届の書き方
退職届
私儀
このたび、一身上の都合により、
令和○年○月○日をもちまして
退職いたします。
令和○年○月○日
営業部 山田 太郎 ㊞
株式会社〇〇
代表取締役社長 〇〇 殿
提出時のマナーと注意点
- 提出方法:手渡しが基本。郵送する場合は簡易書留で。
- 封筒:白い無地の二重封筒を使用。
- 表書き:「退職願」「退職届」と縦書きで明記。
- 封はのり付けしない:上司が中身を確認できるようにしておく。
まとめ:正しく使い分けて円満退職を
「退職願」と「退職届」は似て非なるもの。
状況に応じて使い分けることで、トラブルを回避し、気持ちよく次のステップへ進むことができます。
最後にもう一度
- 退職願:まず意思表示。撤回可能。
- 退職届:最終決定。原則撤回不可。
転職活動や退職準備の一環として、この記事を参考にぜひ正しい手続きを行いましょう。
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